2022年6月1日

春の花粉症のシーズンも終わりました。

さて、例年春の花粉症で辛い思いをされている方には、スギ花粉舌下免疫療法をお勧めいたします。ご存知の方も多いかもしれませんが、舌下免疫療法は、従来の薬のようにその時症状を抑える対症療法的な治療ではなく、唯一長期寛解（薬がなくてもほとんど症状が出ない）、あるいは治癒が期待できる治療方法です。

当院でスギ花粉舌下免疫療法を行っている方へのアンケートでも、「効果あり」、「とても効果あり」と回答した方が約７０％でした。

この治療は３~４年継続する必要がありますが、約６５％の方は「治療開始した翌年のシーズンから効果を感じた」と回答しています。つまり、３~４年継続しないと効果が出ないものではなく、開始した翌年のシーズンから効果を実感できます。

３～４年継続するのは大変で、続けられるかどうか心配される方も多いですが、開始すると意外と問題なく続けられるという意見が多く見られます。

スギ花粉舌下免疫療法は、花粉が飛んでいると開始できません。春の花粉シーズンが終了した今、またコロナの感染者数が減少してきている今の時期が開始するチャンスと思われます。

毎年スギ花粉症の症状に悩む方にとって、舌下免疫療法にトライしてみる価値のある治療であると言えます。勿論、どうしても継続ができない等の場合は、途中で中止もやむを得ないことですが、まず一年頑張ってみて下さい。

また、もう一つの舌下免疫療法である通年性アレルギー性鼻炎に対する、ダニ舌下免疫療法も開始可能です。こちらもスギ花粉と同様に有効な治療方法です。年間を通して抗アレルギー薬を使用しなければならない場合には、ダニ舌下免疫療法をお勧めいたします。