WHOでは「新型コロナウイルスに罹患した人にみられ、発症から3カ月経った時点にもみられ、少なくとも2カ月以上持続し、また、他の疾患による症状として説明がつかないもの」と定義しています。
倦怠感、息苦しさ、胸の痛み・違和感、咳、脱毛、味覚・嗅覚障害、不眠症、記憶障害、集中力低下、抑うつ、めまい・ふらつき、頭痛、など、実に様々な症状が報告されています。
このうち、咳嗽や倦怠感はオミクロン株の方が多く見られ、味覚・嗅覚障害、脱毛はデルタ株の方が多く見られたと、報告されています。
当院は耳鼻咽喉科ですので、後遺症のすべてに対応することはできません。例えば、息苦しい、胸の痛みなどは内科を受診されることをお勧めいたします。また、脱毛に関しては皮膚科での診療が適切と考えます。
しかし、嗅覚や味覚障害は、コロナウイルス以外にも、風邪の後に同様の症状が残ることがあり、これまでも耳鼻科で診療してきました。
したがって、当院では、耳鼻咽喉科として対応可能な後遺症症状の治療を行っています。
後遺症の定義は2か月以上持続する症状とされていますが、コロナの治療(自宅療養も含めて)が終了して、1~2週間経過観察をしても症状に改善が見られない場合は、医療機関で相談される方がよいと思われます。
内服薬(漢方薬も含む)、ステロイド点鼻薬、を中心に行いますが、状態によって短期間のステロイドの内服を行うこともあります。また、嗅覚味覚のリハビリも効果が期待できることが報告されており、これらの治療も合わせて行っております。上咽頭に炎症を認める場合には、Bスポット治療を併用することもあります。
また、副鼻腔炎など他の原因疾患がないか、あるいは鼻腔内の状態を把握するために、副鼻腔X線検査や鼻腔内視鏡検査を行い、副鼻腔炎が確認されれば、その治療も同時に行います。
鼻腔から喉頭まで内視鏡で観察し、上咽頭炎、副鼻腔炎、喉頭炎、などの原因となる病態について精査します。
その状態に応じて、消炎剤や鎮咳剤などの内服、漢方治療、あるいは吸入薬を処方して経過観察を行います
倦怠感、ノドの違和感、抑うつ症状、めまいやふらつき、頭痛、などの症状は自律神経障害との関係が考えられます。そして、上咽頭(鼻の突き当り)に炎症が自律神経に影響を及ぼし、様々な自律神経障害による症状を来す例があることは、以前から耳鼻科領域で報告されてきました。
このようなことから、Bスポット治療(上咽頭擦過療法)がこれらの自律神経障害が関与する後遺症症状にも効果が期待できる場合があり、当院でも行っています。
Q. 新型コロナウイルス感染症の後遺症とはなんですか?
A. WHOでは「新型コロナウイルスに罹患した人にみられ、発症から3カ月経った時点にもみられ、少なくとも2カ月以上持続し、また、他の疾患による症状として説明がつかないもの」と定義しています。
Q. どんな症状がありますか?
A. 倦怠感、息苦しさ、胸の痛み・違和感、咳、脱毛、味覚・嗅覚障害、不眠症、記憶障害、集中力低下、抑うつ、めまい・ふらつき、頭痛、など、実に様々な症状が報告されています。このうち、咳嗽や倦怠感はオミクロン株の方が多く見られ、味覚・嗅覚障害、脱毛はデルタ株の方が多く見られたと、報告されています。
Q. 後遺症の症状がある時は、他人に感染させますか?
A. 新型コロナウイルス感染症の治療終了(自宅療養期間終了)後であれば、他人に感染されることはないと考えられています。受診する場合は、通常の方法で受診してよいと思いますが、気になる場合は、医療機関に電話で問い合わせてみてください。
Q. 谷口耳鼻咽喉科で治療可能な後遺症症状は?
A. 当院は耳鼻咽喉科ですので、後遺症のすべてに対応することはできません。嗅覚・味覚障害、長引く咳などの症状の治療を行っています。また、倦怠感、ノドの違和感、抑うつ症状、めまいやふらつき、頭痛、など自律神経障害が関与していると考えられる症状の治療にも取り組んでいます。一方、息苦しい、胸の痛みなどは内科を受診されることをお勧めいたします。また、脱毛に関しては皮膚科での診療が適切と考えます。
Q. 後遺症の治療はいつ頃から始めたらいいのでしょうか?
A. 後遺症の定義は2か月以上持続する症状とされていますが、コロナの治療(自宅療養も含めて)が終了して、1~2週間経過観察をしても症状に改善が見られない場合は、医療機関で相談される方がよいと思われます。特に、嗅覚や味覚など神経障害による症状は、症状が出てから長期間経過してしまうと、治療が困難になることはしばしば経験します。
Q. 嗅覚、味覚障害の治療は何をしますか?
A. 内服薬(漢方薬も含む)、ステロイド点鼻薬、を中心に行いますが、状態によって短期間のステロイドの内服を行うこともあります。また、嗅覚味覚のリハビリも効果が期待できることが報告されており、これらの治療も合わせて行っております。上咽頭に炎症を認める場合には、Bスポット治療を併用することもあります。また、副鼻腔炎など他の原因疾患がないか、あるいは鼻腔内の状態を把握するために、副鼻腔X線検査や鼻腔内視鏡検査を行い、副鼻腔炎が確認されれば、その治療も同時に行います。
Q. 長引く咳の治療は何をしますか?
A. 鼻腔から喉頭まで内視鏡で観察し、上咽頭炎、副鼻腔炎、喉頭炎、などの原因となる病態について精査します。その状態に応じて、消炎剤や鎮咳剤などの内服、漢方治療、あるいは吸入薬を処方して経過観察を行います。
Q. 自律神経障害が関与すると思われる症状の治療は何をしますか?
A. 倦怠感、ノドの違和感、抑うつ症状、めまいやふらつき、頭痛、などの症状は自律神経障害との関係が考えられます。そして、上咽頭(鼻の突き当り)に炎症が自律神経に影響を及ぼし、様々な自律神経障害による症状を来す例があることは、以前から耳鼻科領域で報告されてきました。このようなことから、Bスポット治療(上咽頭擦過療法)がこれらの自律神経障害が関与する後遺症症状にも効果が期待できる場合があり、当院でも行っています。
予約診療について(ネットから予約)
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★金曜午前の副院長の診察は補聴器相談です。
補聴器相談は、日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医である石田恭子医師と認定補聴器技能者が補聴器相談を行っています。 まず、一般の診察を受けていただき、聴力検査など必要な検査を行って、補聴器が必要かどうかを判断いたします。その上で補聴器相談外来に予約いたします。 なお、補聴器相談の予約はWeb予約ではできません。ご了承ください。